「苗木forいわき」プロジェクト

NPO法人 トチギ環境未来基地


プロジェクトの背景

東日本大震災に伴う津波により、いわき市四倉~沼の内のクロマツの海岸林も大きな被害を受けました。

いわき市の誇る美しい海岸の松林は、倒木や枯れが広範囲に広がっています。

林野庁の資料によると、いわき市の被害の深刻な海岸林の面積は、1.4haでした。枯れの被害は現在も進行中です。

「苗木 for いわき」プロジェクトでは、市民の力で苗木を、育成、供給し、海岸林の再生に貢献していきます。

プロジェクトの目的、取り組み

美しい景観と、海岸林本来の機能を取り戻すために、クロマツを植林していく必要があります。特にいわき市の場合は「海岸林があったおかげで自分は助かった」という方が多くいらっしゃいます。皆さまからの寄付を財源にクロマツの苗木を購入し、育て、被害を受けた海岸林に植林します。植林後、十分強くなるまでの3年間、保育作業(下草刈りなど)を実施します。

協働パートナーとその役割の一例

栃木県内、いわき市内の小学校や福祉施設等の皆さんに、苗木の育成に携わっていただいています。2年生のクロマツを購入し、約1年育てていただき、植林に適した3年目のクロマツを海岸に植えます。現地に行くことは難しいけれど支援に関わりたいという方にも、苗木を育てるというプロセスで復興支援の担い手になっていただいています。

これまでの成果

これまで栃木県内、いわき市内の73団体の皆様が、苗木を育成してくださいました。また、多くのボランティアの皆様が海岸林の整備活動(下草刈り等)や植林活動にご参加くださり、約2,500本の苗木の植林が完了しました。プロジェクトの財源となるご寄付も、当初の目標金額300万円を達成し、枯れの被害が続いていることから、目標金額を500万円に上方修正しました。

県民への参加の提案と、参加の方法

「苗木forいわき」プロジェクトは、栃木県からできる、福島県いわき市への復興支援です。クロマツの苗木を育てること、ご寄付でプロジェクトを応援してくださることが、海岸林再生へ大きく繋がります。また、現地での植林予定地の整備活動や、育ててくださった苗木の植林活動などにも参加していただくことが可能です。市民の皆様のご協力があるからこそ、海岸林の再生を進めることができます。

■団体基本情報

団体名:NPO法人 トチギ環境未来基地

住所:栃木県芳賀郡益子町大沢2584-1明在庵内

ウェブ:http://www.tochigi-cc.org/

メール:jin@conservation-corp.jp

電話:0285-81-5373

会員数:34名

設立:2009年設立  6年目  

職員:有給職員 3名

年間支出規模:1千万円~2千万円未満

活動分野:自然・環境 子ども・若者 震災復興・災害支援

■団体活動内容

若者がチームで長期間、環境・地域貢献活動に取り組むプログラム(Conservation Corps)を実施しています。幼稚園や地域に開放された森づくり、竹林整備など、栃木県内での公共性の高い作業を中心に行っています。また、環境の切り口での復興支援活動として、福島県いわき市の、津波の被害にあった海岸林再生事業も行っています。

団体のミッション・ビジョン

1) 若者の力で、環境問題、地域の抱える課題を解決していく

2) 社会貢献を通じ、次の地域・社会を担う若者をはぐくむ

3) 地域の価値や人のつながりを再生し、市民の手による新しい社会をつくる

社会に提供できる価値・貢献できること

実践を通した活動を行うことで、地域や環境に新しいインパクトや成果が生まれることはもちろん、若者も次世代を担う力を養うことができます。そのような力を育むことで、あらゆる場所で活躍することのできる人材が育まれ、地域や環境へ更なる可能性を見いだすことができます。